触れて触れられて。心と体をほぐしていく

心細かったり、不安だったりする時に、柔らかで、温かなものに触れたり、触れられていたり。ただそれだけで、安心できることがあります。ゆったりと息ができるようになってくる。そうしてまた、日常に戻って行ける。そんな連続を私たちは繰り返しながらバランスをとっているのだと思います。
こどものころにそれができなかったのなら、今、すればいい。オトナになると、迷惑になるんじゃないかとか、嫌われたらどうしようとか。体裁を気にしてしまいがちなのだけれど。でも自分の気持ちを認める素直さが必要だと突きつけられる瞬間がやってくることもあります。
安心感に包まれる心地よさを甘受していいんじゃないの。こわばったハートの蕾を、少しずつほぐしていってもいいんじゃないの。

『皮膚は「心」を持っていた!』

だってね。体は正直に反応しているんですもの。臨床発達心理士の山口創先生の著書「皮膚は心を持っていた!〜第二の脳とも言われる皮膚がストレスを消す」の中で紹介されています。ほとんどの哺乳類の皮膚に存在する「C触覚線維」には、ゆっくりとしたタッチに反応して愛情や嫌悪感などの感情を喚起させる働きがあり、自律神経と副交感神経のバランスをよくするために、特に体の部位でいうと前腕へのゆっくりとしたタッチが緊張を和らげる効果があるとのデータがあるとのこと。そしてもう一つ。別名「絆ホルモン」オキシトシンには安らぎ感・幸福感をもたらす作用があり、スキンシップ開始から5〜10分で分泌し始めるとのこと。ゆっくりじっくり触れることが大切なんですね。オキシトシンが分泌することにより、血圧が下がる、ストレスホルモンが減る、リラックスする、痛みが治まる、傷の治りが早まる、眠くなる、筋肉が若返る!・・などの作用が発揮されるようです。

体ってすごい。自ら癒そうとするメカニズムが出来上がっているのですね。そんな癒しのメカニズムを、自分の頑なな心の鎧で断ち切ろうとしてはあまりにももったいない!!気持ちよく過ごして良いんだよと自分に許しを与えてあげることが、とってもとっても大切ですね。